「なんでツーブロックはダメなのか」……現在、一部の都立高校の校則を巡る動画ツイートが話題になっている。ツイートの主は日本共産党の池川友一都議会議員。内容は2020年3月12日の都議会予算特別委員会での質疑応答だ。
動画で、冒頭の質問に対する教育長の答えは「外見などが原因で事件や事故に遭うケースがあるため」というもの。個人的には、ツーブロックにそういったイメージが皆無なのだが、実情はどうなのだろうか? 気になったため、5年間ツーブロックを続けている男性に「外見が原因で事件や事故に遭ったことがあるか」を聞いてみた。
・年季の入ったツーブロック者
話を伺ったのは、ロケットニュース24編集部に勤務する記者のP.K.サンジュンだ。鬼のように剃り上げられたサイドとバックはまごうことなきツーブロックである。まずは、いつ頃からツーブロックなのかを教えてください。
P.K.サンジュン「5年くらいかな」
──ツーブロックにした理由は?
P.K.サンジュン「理由っていうか、シンプルにカッコ良いじゃん。あと、キープするって意味ではこれ本当に楽なんだよ。2週間に1回1000円カットに行けばいいだけだし。洗うのも楽だしね」
──なるほど。言われてみれば1000円カットでも問題ない髪型ですね。ちなみに、ツーブロックが原因で事件や事故に遭ったことはありますか?
P.K.サンジュン「ないね。この5年で事件や事故に遭ったことはあるかもしれないけど、ツーブロックが原因ってそんなことある? ないでしょ」
──ありがとうございました! ちなみに、話題のツーブロック質疑の全文は東京都議会のサイトに掲載されている東京都議会「令和2年予算特別委員会(第3号) 本文 2020-03-12」から確認することができる。池川委員と藤田教育長のやり取りはコメント番号200から始まっているようだ。
・「校則は世につれ変わるべき」は共通認識
そのやり取りによると、藤田教育長も校則について「生徒の意見や保護者の意識、社会の状況等を踏まえ、適宜見直しを行うことが必要だと考えておりまして、そのように学校側も指導しているところでございます」としつつ、校則について以下のような考えを示している。
「校則というのは一定の目的がありまして、集団生活を営む上で、これはなくてはならないものでございます。(中略)都立高校でも、ほとんど、校則が全くないとか、学校内では上履きを履くことぐらいしか書いていないところもたくさんございます。ですから、そういうところは頭髪も一定の自由があるところもあると思います。
そのことは生徒一人一人の責任も伴うものでございますので、先ほどから申し上げていますように、外見で事件や事故に巻き込まれる可能性等も地域によってはございますので、そういったところで校則を定めているものでございますので、ぜひともご理解を賜りたいと思います」
──やり取りの詳細が気になる方は、都議会のサイトをご確認いただければ幸いだ。とりあえず、現場からは、「ツーブロック歴5年者はツーブロックが原因で事件や事故には遭ってなかった」という事実のみ報告して筆を置きたい。
参照元:東京都議会「令和2年予算特別委員会(第3号) 本文 2020-03-12」、Twitter @u1_ikegawa
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.